花に嵐

23/29

141人が本棚に入れています
本棚に追加
/143ページ
スッ… 「逃げるの?」 ゆっくりと背中にまわされた腕の心地よさとは裏腹に、冷えた声が突き刺さる。 「…っ」 そう言われて当然なのに、いざ、直面すると何も言えない。 …情けないな。 「それは…」 言い掛けて、言葉に詰まる。 でも、言わないと… 「アンタを…義父さんを解放したい…から…」 しぼり出すようなか細い声は、届いただろうか?
/143ページ

最初のコメントを投稿しよう!

141人が本棚に入れています
本棚に追加