氷の瞳

4/22

141人が本棚に入れています
本棚に追加
/143ページ
…狩野、泣いていたな。 谷原は、葉子が出てきたドアを見つめると、長居は無用とばかりに、踵を返した。 このドアの向こうには、きっと奴が居る… ガチャ…キィ… 「…入らないんですか?部長」 …っ 予想通りに中から出てきた雨宮が、静かな廊下に響いく。 目の前では、少し薄めの唇が緩やかにカーブし、切れ長の瞳が涼しげに細められていた。
/143ページ

最初のコメントを投稿しよう!

141人が本棚に入れています
本棚に追加