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「…やめろ」
ホテルの一室で、谷原は冷静な声を雨宮に放った。
何を考えているんだ、お前は…
いや、正確には、鋭い目付きで雨宮を牽制することで冷静さを保とうとしていた。
会社の飲み会の帰り、ベロベロに酔った雨宮を近くのホテルまで運び、ベッドに寝かせようとしたまでは良かったのだが…
気が付けば、酔い潰れていたはずの雨宮に手を引かれ、ベッドの上に押し倒されるような格好になっている。
ここで怯んだら負けだ。
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