愛しの菖蒲さん

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「...お、お友達からでお願いしてもいいでしょうか?」 「うーん...今までも友達だったよね?」 アヤメさんが困ったように笑う。 ...というと、恋人!? いや、流石にそれは飛躍しすぎというか... 「あの...とりあえず、メール交換しませんか?」 「いいよ」 明らかに挙動不審な僕に優しいアヤメさんは、大人の人という感じだ。 やっぱり素敵だな... 赤外線通信のあと、僕のプロフィールを見たアヤメさんがため息をつく。 「あのさ...赤外線他の奴とは交換してないよね?」 何故か少し怒ったような顔でアヤメさんにのぞき込まれる。 「...仕事関係では会社のアドレスを使うので、特にしませんが?」 何かアヤメさんを怒らせるようなことをしてしまったのだろうか? 「天然だとは思ってたけど、コレはダメだろ...」 スッと差し出されたアヤメさんの携帯を見ると僕のプロフィールがあった。 名前、生年月日、血液型、住所...確かにコレはドン引きされても仕方ないかも。 「俺だから良いけど、悪用されたらどうするの?」 あ、そういう事か…アヤメさん心配してくれたんだ。 「何、ニヤニヤしてるの?俺、怒ってるんだけど?」 「あ、すみません。心配してくださったのが嬉しくて...」
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