逮捕

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転業 小部屋の扉を開けると、 お偉い首席の刑務官が立っていた。 その前に立ち番号と名前を言った。 「今日から独居の雑役をしてもらいます。頑張ってください!」 予測していないことで一瞬息をのんだ。 てっきり炊場(炊事係)へ転業となるものと思っていたので驚いた。 挨拶を済ませ、部長と共に独居へ向かった。 独居へ着くと、先任の雑役受刑者が待っていて、雑役である証の緑の三角巾と腕章を受け取り早速身につけて作業を教えてもらう事になった。 先任の受刑者も以前洗濯工場で一緒に作業をしていて、居室もたまたま隣の人だったので少しホッとした😃💨 独居とは、懲罰や取り調べ、昼夜独居、夜間独居等の受刑者の施錠された個室の事で世話係として配役された。 独居担当の指示の元で二人で雑用するのである。 作業は沢山あった。 食事の配食や掃除。洗濯物を集めたり、労役受刑者の作業を用意したり様々。 時には取り調べを受けている受刑者が部屋中のものを投げ付けて、その後片付けなどもした。 いわゆる独居の世話全般をするのだ。 禁固受刑者も当時は二人居たが、一人は2ヶ月程で請願をして、認められて後に洗濯工場にて作業をする事となった。 禁固受刑者は、基本的には運動、入浴、面接、面会、それ以外に特別に必要がない限りは独居房で過ごす事となる。 したがって、作業はする必要はない。でもだいたいの禁固受刑者は、房内に居る生活に息が詰まり作業をしたいと請願する。許可が出れば、工場へ配役され級も2級からのスタートとなる😌 苦労して2級になった人からすれば、かなりブーイングなのだ😞💨
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