逮捕

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あくる日の朝、朝礼とラジオ体操を済ませ工場内で作業の段取りをすませ 新人受刑者が出役してくるのを自席で待っていた。 担当刑務官から、新しい作業が入ってくるから業者から作業の説明があるからと言われ工場の一角に荷物が置けるスペースを作り待機していた。 間もなく一週目の受刑者が工場へ入り、またしばらくして二週目の受刑者も入ってきた。 全員朝の挨拶をして着席。 挨拶が済んだら作業の配分を私が配ってまわる。 中には作業をいたも簡単に熟す受刑者もいれば、何度指導しても、さっぱりの受刑者も珍しくはない。 その、何度指導してもできない受刑者がいた。 その受刑者に作業を教えていた時だ。 「てめぇ~💦わざとできねぇふりして私の足引っ張ろうとしてんじゃねんだろうなぁ~[★]」と近くの机を蹴飛ばしながら指導していた受刑者へ馬乗りになろうとしていた。 長い刑務所生活を続ける私には、すぐに覚醒剤使用者に多い被害妄想だとわかった為に、馬乗りになろうとする受刑者の足を倒れた椅子の足を受刑者の足にひっかかる様に少し足で蹴飛ばしたら、なんとこれが上手くいき嬉しさを心の中の表現で留めて耐えた😌
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