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刑務所へいる間は身内が亡くなっても、当たり前ではあるが刑務所から外へは出れない為、葬儀にも出ることはできない。
父…
死んでしまった…
もう2度と会えないのである。
私は本当に親不孝ものだと思った…
父は裁判の時に、東北の田舎から東京の裁判所まで情状証人の為に出廷してくれた。
少しでも刑が軽くなるようにと父から申し出てくれたのだ。
父の顔を見たのはその時が最後である……
「父さん、ごめんね…」
心の中で私は何度も何度もそう呟いた。
父もきっと、私の事を心配しながらいたに違いない…
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