サプライズ

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重たい空気が流れる車の中。10分ほどで沙織の家に着いた。とりあえず、あたしも葵も気を使って距離を少しあけた感じで話してた。そんなとき、急に葵と奈々がトイレに行くと言って部屋を出ていった。そのあと沙織が、飲み物をとりに部屋を出ていった。 一人になった部屋で、さっきの出来事についてどちらが悪かったのか、あたしは考えた。多分、どっちもどっちなんだろう。そんな呑気な事を考えていると、突然部屋のドアが開き、3人が揃って帰ってきた。 「伶、遅くなったけどハッピーバースデー!」 そう言われたと同時に、鳴り響いたクラッカー。沙織の手には、バースデーケーキが持たれていた。 「えー!何これ?聞いてないし。超びっくりした!」 「サプライズやでー!伶の誕生日のとき、ちゃんとお祝いできひんかったしね!」 沙織がそう言って、あたしにケーキを持たせてくれた。あたしの誕生日は11月で、一応みんながお祝いしてくれた。しかし、ぐだぐたに終わっていた。けど、こんなサプライズがあるなんて思いもしなかったから、とても嬉しかった。
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