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「一弥、有り難う。……でももう良いんだ。中総体も諦めるし」
高志自身も部活復帰は既に諦めていた。
相手は教師、歯向かっても無駄。此方が傷つくだけ。
高志はそう思っていた。
キーンコーンカーンコーン──
授業のチャイムが鳴った。
「……元気出せな、高志」
一弥にはそれしか言えなかった。
「うん、ありがとう」
その言葉には元気が無かった。
今の高志にとって、部活の事を考えることは苦痛だったのだ。
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