🍀裏切り

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いつの間にか、 私は、泣きつかれて眠ってしまっていたらしい。 少し寝たら、気分が落ち着いて、冷静に考えられるようになった。 『やっぱり、ちゃんと話さないと…』 私は、今の状態が嫌で、鬱陶しがられると分かっていながら、携帯電話を開いていた。 ――― 「―はい…」 何度目かの呼出音の後、電話の向こうから、呼び出し音の代わりに愛しい人の声がする。 「あっ…勇気。…さっきは、本当にごめんなさい…」 「…うん。もうわかったから。用はそれだけ?」 ――さっきと同様、とても冷たい声の勇気。 何だろう…?いつものケンカの時とは明らかに違う。 私も勇気も頑固だから、ケンカをしても、なかなか謝らない。だけど、結局寂しさに負けて私が謝ることが多い。 でも、勇気は謝る私を見て、あの優しい笑顔を私に向けて許してくれる。 ―だけど、今回は何か違う。 🍀
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