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「なんてことを言うんだい。失礼じゃないか」
青年がシルフィードに叱り付けるように言うと、シルフィードは頬を膨らませます。
『本当のことよ。貴方は見えないから言えるのよ。鼻が曲がりそうな臭いだって、私が風向きを変えてるから分からないだけよ』
シルフィードは甲高い声で言うとセイレーンを汚いものを見るような目で見ました。
セイレーンはそれに悲しくなり恥ずかしくもなり海に潜りました。
青年は飛び込む音に慌ててセイレーンを探しましたが、海の中では探すことなどできません。
青年は肩を落としその場を後にしました。
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