プロローグ

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――神様の意地悪。 ――なんであたしは……可愛くないの? ……おや?お姫さまの心の中の覗き見ですか? 覗き見は良くないですよ? あ、申し遅れました。わたくし佐野紗柚(さの さゆず)さまのお部屋に住まわせて頂いている、人形のマリーと申します。 可愛いでしょう?わたくしのお洋服。このピンクでヒラヒラとした甘めの大人の子ども服、紗柚さまが買って下さったのですよ。 わたくしの黄金色のふわふわとした髪の毛が気になりますか? 毎日紗柚さまが手入れして下さるのですよ。 ……え?そんなことはどうでもいい?もう帰るだって? そう言わずにもうちょっとわたくしの話に付き合って下さいよ~ あ! もしかして、人形が喋っているのにビビってしまっているの? って、ちょっと待ってよ!! そんなに怒らないでよ、冗談だよ。このお話はね、どこか普通の題材で書かれていないかもしれない。 それなりに楽しめると思うよ?だからゆっくりしていって? おっ、ようやくゆっくりしていく気になったんだね。 ようこそどこか変わったお話の世界へ 椅子に掛けてゆっくりとお楽しみ下さいませ。  
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