ただ一人のために

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  休みが明け、学校に来た遥は下駄箱で、今一番会いたくない人に出会った。 (あの時の…!!) 遥を倉庫に閉じ込めた女子達の中の1人。 遥を倉庫に連れていったあの生徒だ。 遥がなるべく気付かれない様に行こうとした時、あろうことか目が合ってしまった。 「あ…」 遥の体は凍りついたように動かない。 女生徒は、一気に不機嫌な顔になると、足早に遥の元に歩み寄った。 「あなたどうしてこんな所にいるのかしら?」 冷たい目で、遥を睨み付ける。  
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