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彼は何が悲しかったのか。
彼は何が虚しかったのか。
そして、何故あんな話を自分は聴いていたのか。
分からない。
当時、まだ考えることすら出来なかった自分には、その話を理解することは難しかった。
なのに訊いたのは、直感で思ったからだろう。
あんたの様になれるのか、と―――――。
ただ一つ、あの時、強いて理解できていたことがあるとすれば。
これから何か大きな事が起こるんだ。
それだけだった。
これは、いつか見た白昼夢の話―――――――。
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