理由

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私だけが傷つけば良かったのに、神様は残酷で私ではなく彼に不幸を押しつけた。 今でも鮮明に覚えている。 町中に響く嫌なブレーキ音。 行き交う人の悲鳴やどよめき。 何も出来ずに立ち尽くした。 動きたくても体が動かない。 だんだんと近づく救急車のサイレン。 救急車に乗せられ運ばれる彼の姿。後日聞かされた信じられない悪夢のような現実。 私は初めて愛した人を失いました  
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