Ⅰ。

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「ゴホン、ワシは――」 「ドアノブね。はいはい、ガラクタは黙っていらっしゃい。 何?もぎ取られたいの?」 私がドアノブの話をブッチンすると、ドアノブは涙を目に溜めて黙った。 私には急ぎの用事がある。 早くココから出ないと… 「どうやって出ようかしら…」 そう呟くと、ドアノブはパアァァっと明るい笑みを浮かべた。 「それはじゃな!机の上の瓶を――」 「あ!」
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