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「今日はあたしの日ね」
ジュンコがあまりにも自惚れの掟に追随していたので、
チハルとミサは一つの個室に一緒に入ったまま、なかなか出てこようとしなかった。
ジュンコがいくら謝っても、二人はまったく開けようとしなかった。
ジュンコがいくら必死にパントマイムを披露しても、中にいる二人には見えなかった。
誰かきた、誰かきたのよ!
悲愁に満ちたジュンコに、二人は反省したようにやっと出てきた。
実際誰かが入ってきたではないか。ここはトイレよ。誰しもがソクラテスのように思索にふける場所。
入ってきたのは老婆。苺でも食べるかい? 老婆はうやうやしく言う。
いらない、こんな場所でジューシーなフルーツなんて、
その口か、と老婆は杖で三人をたたく、その口が言うのか! 木の杖は痛い。
三少女は苺の礼を老婆に言い、まずは目的を明確にすることが先決だと思った。
ハーイ、提案、チハルが挙手。
あたしたち、ホンコンに行きましょう。
賛成! 三人はヒッチハイクを開始した。
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