ダルマ

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その夜はとても寝苦しくたまりかねた僕は、ベッドから飛び起きキッチンへむかった。 胸にぽっかり穴が空いていて苦しい。 冷蔵庫の前に座りこむ。 口をあけてマヨネーズを流しこむ。 時計を見る。 午前二時を過ぎていた。 マヨネーズを咀嚼しながら口許を拭った。 僕は片時もマヨネーズを手放すことができないマヨフェチだ。 申し訳ない、と声がした。 リビングにいくとテーブルの上にダルマがいる。 それは青い瞳をしたダルマだった。 「ドアを開けていただけないだろうか」 とダルマは云った。 いつ、こんなものを買ってきたんだろうと記憶をさかのぼるけど、飲みすぎたせいか一向に思い出すことができない。
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