ACT.1 紫煙と殺し屋

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「じゃあ後ろ頼むぜ」 どこか緊張感に欠けているように見えたナイトレイドだったがそれからは早かった。 腰を落とし、風のような早さで単体、通路を駆け抜けていく。 それを黙って見ている相手ではなかったがそのあまりの早さと、背後からのB.Bによる援護もあり飛弾には掠りもしない。 (2…3…4人か……やけに少ねえな。まだいるのか…) ナイトレイドは丸腰に見えたが、果敢にも回し蹴りでまず1人目の首をへし折る。 すかさず銃口を向けてきた相手2人の銃の先端をーーー なんと手刀で切り落とした。 驚愕の表情を浮かべる2人の首をそれぞれ掴み互いの頭を思い切りぶつけてやると、頭蓋骨が不自然に歪み仲良く床に崩れ落ちていく。 (呆気ねえ……) ナイトレイドはけして小柄ではないが、B.Bのように特別大柄という訳でもない。 だがその力は常人のそれからは遥かに逸脱したものだったーー。 「青い髪と目……首に紋章……【蒼の死神】がなぜここに……」 残りの1人はというと、ナイトレイドに銃口を向けながらも震えながら念仏のように独り言を唱えている。 「王国の犬はハナが利くのさ」 言いながらナイトレイドは表情ひとつ変えずに、手刀で男の首筋を一文字に切り裂いたーーー。
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