ACT.0 蒼の死神

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赤い血の海に立つ少年は、その場にはあまりに不釣り合いな存在だった。 だだっ広い豪華な部屋では数刻前までパーティーが行われていた。 しかしそこは一転して静寂に包まれている。 そしてもういくつか違いを上げるとしたら、鼻を突くような血生臭さが漂っている事、そこにいた人間全てが床に伏せ息絶えているという事だろう。 ……いや、少年の目の前に立つ、小太りの紳士は辛うじて生き延びていた。 その顔は、驚愕。 無理もない。 今まさに自分を殺そうとしている人間が、まだ声変わりもしていないような男の子供なのだから。
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