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っと俺は思ったのだが・・・・・・
-ゴキュ!-
何やら鈍い音がしたと思ったら、引ったくりの男は宙を舞って、そのまま一回転し、地面に着地し、動かなくなった。
うーん、生きてるよな?
「足を引っ掛けただけなのに、大袈裟すぎですよ」
いや、足を引っ掛けただけではない。
俺は見たんだ。
竜崎が引ったくりの男の足に、ローキックを食らわしたのを・・・・・・
あの引ったくりの男、おそらく足をねんざしているか、骨が折れているか、どっちかだろう。
どっちにしろ、当分は立てないだろうな。
「ありがとうございます!どうお礼をしたらいいか・・・・・・」
引ったくりを追いかけていた女の人が、竜崎にお礼を言っている。
さっきはよくわからなかったが、とても可愛い女の子で金髪のポニーテールが特徴的だった。
年齢は桜ちゃんとあまり変わらないだろう、若い女の子だった。
「いやいや、お礼なんていりませんよ。では」
面倒臭さそうにして、その場から離れようとする竜崎。
もうちょっと愛想よくしたらいいのに。
「すいません、お名前をお聞きしてもいいですか?」
顔を赤くしながら恥ずかしそうに言う女の子。
もしかして、竜崎に一目惚れ!?
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