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「俺…死ぬんだよ…。」
「え」
すると
広は瑞祈を抱きしめた。
広の辛さが充分すぎるくらい伝わってきた。
「別に医者に言われたわけじゃねえけど。けど…自分でも自分自身の体くらい。だから自首はしない。」
瑞祈は涙を流しはじめた
「それで、お願いがあるんだ。俺と一緒に逃げてくれないかなあ。」
「うん…。最期までずっと一緒にいるよ。二度と離れたりしない。」
二人は今日はそのまま
休むことにした。
次の日
瑞祈が目を覚ますと
隣で寝ていたはずの
広の姿がなかった。
その時
瑞祈の頭の中には二つの
考えが思い浮かんだ。
一つは
[最初から広とは会っていなかったこと]
[広は瑞祈を巻き込まないよう一人離れていったこと]
その時
瑞祈は
[嫌!]
と思った。
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