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「お兄ちゃん…?」
「うん?」
男は首をかしげた。
「お兄ちゃん?なんだよ。それ?」
びっくりした
「私だよ。津和瀬瑞祈。お兄ちゃん、津和瀬広の…」
広は20年前の苦い思い出を思いだした
「これ以上言うな!俺は忘れたんだ。何もかも、俺に妹なんていないんだよ。」
かなり悲しみで満ちた目をしていた。
すると
瑞祈は持っていた
日記を広に手渡した。
「この写真を見て?お兄ちゃんなんでしょ?」
広は息を飲んで。
瑞祈を抱きしめた。
「20年ぶりか。まさか、こんな可愛い妹がいると思わなかったよ」
やはり、瑞祈が思ったとおり
その男は広だった
「お兄ちゃん、会いたかった!」
瑞祈は広に抱き着いた。
だが、広はまだ悲しみで満ちた目をしていた。
「それよりも、こんな所で何をしているの?」
と瑞祈は聞いてみた。
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