ディレクターズカット(完結編)
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「初めにシモ有りきではなく、必然性のある使い方がされているネタを見てみたい」 片岡の呪文のような言葉……その意味が今ようやくわかった。 開店直後の1、3、5皿目。 俺は自分で寿司ネタを振っているつもりで、奴があらかじめ書いておいた脚本通りに「ネタ振り」させられていたのだ……。 俺は足を止めた。 もう「金鮨」からはほど遠い。 追っ手もいないようだ。
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