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あの後女子生徒の質問攻めにあったアリアは、ベットに倒れてしばらく眠ってしまった。
暫くして、目が覚めると、辺りはもう真っ暗である。
そこに使い魔の姿は無い。
「まさか・・・・まだ逃げてるのかなぁ~」
姿を見せない紫音を心配するアリア。
コンコン
その時窓の方から物音がした。
視線を向けると紫音がベランダで此方を見て窓を叩いていた。
急いで窓の鍵を下ろすアリア。
するとどこか疲れ切った表情の紫音がアリアを見て言った。
「すまない、遅くなった・・・・すぐに夕飯の支度に取り掛かろう」
と言って台所に向かう紫音。
その足取りはどこか重い。
そんな紫音を見て心配になり、紫音を追って台所に向かった。
「だっ、大丈夫?一体何があったの?」
そんなアリアに視線を向けず、片腕を上げて返事をする紫音。
「その事は後で話そう、すぐ出来るから待っていてくれ」
そのどこか哀愁の漂った後ろ姿に何も言えず、夕食ができるまで大人しく待つ事にした。
夕食を食べながら簡潔に今までの出来事を話す紫音。
それを聞いて唖然とするアリア。
結局このままでは普通に生活する事すら困難なので、後日騒ぎを収めるために紫音の言った、「ファンクラブでも何でも好きに作れば良い、だが結婚はしない」、の一言で、沈静化する事に成功した。
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