少女と傭兵の使い魔

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ところ変わってここはアリアルジェス学園、学園長室・・・ 「よろしかったのですか?止めに入らなくて?」 白銀の髪の女性、エレナ・ラッセルが、同じく椅子に腰かけている白銀の髪の男に問いかける。 エレナとは違い、肩までで切りそろえられている髪に、顔はどこかエレナに似ていて、眼鏡を掛けている。 男の机には丸型の鏡が置かれており、その鏡には中庭の風景が映し出されていた。 男は微笑みエレナに答えた。 「良いのですよ、あそこで我々教員が止めに入れば思いを残してしまいます。 それはあの子達の今後に悪い影響を与えるでしょう・・・・ それに・・・・・大変興味深い物も見れましたしね」 男が鏡に手をかざす。 すると風景が変わり、代わりに黒い髪の男・・・紫音が映し出される。 「あの見知らぬ武器・・・・・そしてあの身のこなし・・・彼は一体何者なんでしょうね・・・」 興味深々と言った表情で鏡を見る男。 「幸い怪我人は出ていませんでしたが・・・もし何かあったらどうするつもりだったんですか?」 呆れた様に男を見て言ったエレナ。 そのエレナの言葉に眼鏡の真ん中を人指し指で上げ。 「大丈夫ですよ、彼らの周りだけに結界を張りましたから」 しれっと答える男にため息を吐くエレナ。 「そう言う所に抜け目が無いのは良いですが・・・あの騒ぎで荒れた中庭の改修代・・・学園長の給料から引いときますからね」
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