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チュンチュン
小鳥がさえずる朝。
俺は窓から差し込む光で目を覚ました。
その時なぜか身体の左半分が動かなかった。
布団をめくり見てみると、そこには俺に抱きつき幸せそうに寝ているアリアがいた。
何故こんな事になっているかと言うと、それは昨日の夜に遡らなければならない。
昨日の晩、契約を終えた俺たちは夕食を食べながら話していた。
アリアは俺の作ったローストチキンとクリームシチューを幸せそうに食べている。
「おいしぃ~!自分の部屋でまともな食事するの何て何年振りだろう」
この金髪の女・・アリアの料理の腕は壊滅崩壊殺人的に悪いので、寮に入ってからは朝食はパン、昼食は学食、夜は店屋物や外に食べに行っていたらしい。
なんと不規則かつ不健康な食生活だろうか・・・・
俺は一人で今まで生きていたので、ある程度の事は自然と出来る様になっていた。
食べる事は嫌いじゃ無いので色々研究はしたが。
今はサラダに手を出しながらアリアが口を開いた。
「ところでシオンは聖界の住人じゃ無いんだよね?」
「聖界?」
コーヒーを飲んでいた紫音は、アリアの言葉に疑問を浮かべた。
アリアがフォークを置いて答える。
「聖界て言うのはね?
使い魔達が住んでる世界の事を言うんだけど、通常はそこから召喚される者と契約するのが一般的なんだけど、シオンは聖界から来たんじゃないんだよね?」
「ああ、俺は地球と呼ばれる世界からここに飛ばされた。」
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