孤独な傭兵

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逃げ続ける時間は彼にこう思わせるには十分な時間だった・・・・・・・・ やめよう・・・・・ やっと終わるんじゃないか・・・ このくだらない世界から・・・・逃げられるんじゃないか・・・・・・・ 立ち止っている内に追手が迫ってきた。 今までの生半可な数では無い。 数百の兵士が自分の周りを次々と囲んでいった。 彼はその場に座り込んだ・・・・戦う意思など無い・・・・ただ・・・・・早く終わらせて欲しかった・・・・・ 兵たちが一斉に銃を構える ああ・・・やっと終われる・・・・覚悟を決めたその時・・・・どこからともなく声が聞こえた。 「私の声が聞こえるなら、どうか答えてください・・・貴方の名前は?」 綺麗な声 声色からして女性の・・・・ その声は・・・どこか優しさに満ちていた・・・ 無意識だった・・・今思えば これは俺の生きたいという・・・・・・・・・・・・ 最後の意思だったと思う。 「俺は・・・・草薙・・・・紫音・・・・・」 兵士たちの眼光が鋭くなる、いつでも打てる状態、部隊長らしい人物の腕が高く上空を指し、直後言葉と共に下げられた。 「撃てぇぇぇぇぇ!!」 バン!!!!! 。
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