桜が咲く木の下で

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「遅刻遅刻…!!」 さかのぼること30秒前。 くそう…誰だよ目覚ましの時間変えたの…! 下に降りて見ると時計は8時15分だった。始業は30分。ここから学校まで20分。単純に間に合なかった。 まぁ走れば別だが… 「中学は5分だったのになぁ…」 と呟くが何も変わらない。当たり前である。 ――走り続けること13分 全力疾走のおかげかギリギリ間に合いそうな時間だった。 が、安心したそのときに目視したものは俺の足をすぐに止めた。 あの子が…… いる!!! 心臓は走り続けたことと関係無く早まっていた。自分でも分かるぐらいの音。 ドクンドクンと一定のリズムで鳴らしていた。
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