入学式

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拍動する心臓は心なしか早く感じた。 「やっぱ、可愛いな~!!春、ど~よ」 別にそんなに誇らしげにならなくてもいいだろ。と思いつつ俺は何気ない顔で返事した。 「かわいい…!可愛すぎんだろ!」 「だろ!?やっぱ可愛いよなー!!」 俺たちが興奮しているときにその子は立ち上がった。身長は165ぐらいかな… 「へぇ~意外と大きいのな」 俺が声に漏らすと慎はおかしなことを言い出す。 「あれ、春?誰見てんの?」 「え?」 思わず声に出してしまった。 「今立ち上がった子だけど、もしかして違うの!?」 「違うよ。あそこでその子を手招きしてる子じゃん!身長は160も無いし…」 俺はすぐに慎が指を指したその子に目をやった。確かにその子はあまり大きくは無かった。 なるほど…確かに可愛い。 と思いながら見ていると慎が横で呟いた。 「俺、一目惚れかも」
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