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「え…まじで?」
少し驚きながら慎の顔を見た。慎の目は真剣そのものだった。
こいつ本気だ。
「あぁ…俺あの子に名前聞いて来る!!!」
と言い残し走って手招きしている子の方に行こうとしていた。
が、それはなんなく阻まれることになる。慎の後ろからは俺の横にいた奴らが走り出していたのだった。
「あぁ…」
声にもならない声で慎は集団にもつれこまれていた。
「ねぇ!君の名前なに!?」
「俺と付き合ってくれない!?」
「メルアド教えて!」
様々な声が飛び交う。その矛先は慎が目指していた子
ではなく…俺を虜にした一人の女の子に向けられていた。俺はその光景を止めることは出来ず眺めることしか出来なかった。
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