そして、幕が降りる時

序章 終わりの始まり

…オギャア…オギャア

二人目は、まだ産道が狭くなる前だったためか、一人目より短い時間で産まれた。

真梨奈は後産を終え、少し落ち着いたところで、二人に会わせてもらえる事になった。

「こっちが一人目、お姉ちゃんの方ですよ」

そう言って助産婦は綺麗に洗われて、柔らかい真っ白な布に包まれた赤ん坊を、真梨奈に手渡そうとする。

「…違う。違うわ、この子じゃない…」