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「魚雷の装填が完了しました」
「いつでも発射可能です」
しばらくすると、そう水雷長が伝声管に向かって言い―。
魚雷の装填が終わった事をフリッツに知らせた。
「敵との距離が1500メートルになったら発射する」
標的艦の情報は、発見した時に識別表を参照して把握しており・・・。
攻撃に必要な諸元は既に割り出してある。
標的艦は動いていないので、今回は未来位置を予測せずに魚雷を発射する。
「潜航!」
フリッツは標的艦の5000メートル手前で潜航を指示した。
海中よりも海上を進む方が速いのだが、本物が相手だと魚雷から逃れる為に回避行動を始めてしまう。
相手が標的艦だと分かっていても、フリッツは実戦と同じ様に動いた。
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