鋭い槍

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「深度40メートル・・・」 副長が深度計を読み上げ―。 「艦を水平にしろ」 「先回りして敵艦の斜め前方に向かう」 指示を出しながら、フリッツは何をするのか説明した。 「艦長、針路を南西に変えましょう」 「敵の速度が予測通りなら、ここを通過するはずです」 聴音員の報告を基に、敵艦の針路を予測した航海長が―。 海図をフリッツに見せながら、針路変更を具申してきた。 「分かった」 「取り舵30度!」 航海長の助言通りに、フリッツは針路の変更を指示した。
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