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「(砲撃の腕前を確かめておきたいな・・・)」
そう考えたフリッツは、放射状に魚雷を発射せず・・・。
1発だけ当たるように狙いを定めた。
魚雷の威力を考えれば、弱点に上手く当たらない限り1発の魚雷ではタンカーを沈める事は出来ない。
そこで、艦砲で砲撃を行う為に―。
魚雷を喫水線の1メートル下に当てて、速度を落とさせる作戦を立てた。
「魚雷を節約しながら哨戒海域へ向かうつもりだが、ここで砲撃戦を行う予定だ」
「確実に敵船を沈没させる為にも、反撃を食らう前に砲撃を行う」
そう艦内スピーカーを使って乗組員に伝えると、砲弾を抱えた水雷員が通路で待機し―。
「1番発射!」
「続けて2番発射!」
フリッツが伝声管で指示を出すと、水雷長が魚雷の発射レバーを押し込んだ。
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