Erste Patrouille

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今回は潜航していた時間が長く、既に時計の針が深夜2時を指していた。 甲板には無数の細かい傷が刻まれていたが、航海や戦闘に支障は無い。 「危うく沈められるところでしたね・・・」 深呼吸をして自分が生きている事を確かめると、そう副長はフリッツに言った。 「あと少し発見が遅れていたら、確実に沈められていただろうな・・・」 「今回は運が良かったみたいだ」 フリッツは副長に言った。 「爆雷の衝撃を初めて体験しましたが・・・」 「駆逐艦に対する考え方が変わりました」 「・・・これぐらいじゃ“本物”の駆逐艦に襲われた時の気持ちは分からない」 「駆逐艦が落とす爆雷は、もっと沢山だしな」 「副長も駆逐艦に乗っていたのだから、私が言っている事が分かるはずだ」 そうフリッツが副長に言うと、副長は微かに怯えた表情になって爆雷の恐怖を感じていた。
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