NEIRO

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俺がスタジオに向かう時に、勇也とすれ違った。 噛み合わない視線…。 最近はこんな毎日の 繰り返しの日々が 続いていた。 喋らない… 視線も合わさない。 酷い時には 挨拶さえしない…。 別に故意にする訳じゃなく自然とこうなってしまう。それは勇也も 同じなんだと思う。 アキ(…せめて、 普通に話したいのに…) カチャ… 勇『…あれ、聖、 まだいたの?…』 聖『…あ、あ。勇…。 今行くよ。』 勇『…ん?聖、 なんかあった?』 聖『…いや。何も。 行こうぜ。撮影始まる。』 勇『…ああ。』 聖Side 本当に、こんな事 いつまでも黙って いられる訳じゃない。 それに勇也は勘が いいから、いつかは バレる。 黙っていても時間の 問題だ。 それなら話してしまおうか?… でも なんて? なんて話せばいい? 何処まで話せばいい? 俺は胸が張り裂ける 思いだった。 スタジオーーー 今日は雑誌の撮影。 メンバー揃っての 雑談。 さっきまで、 挨拶さえしていない 勇也と、 笑いながら雑談してる訳。 つくづく刻な仕事だな。 心が折れそうだ…。
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