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「アハハお早うシュウ」
太助の馬鹿が駆けてくる。
「……凄い怪我だね。また喧嘩したの?」
そして俺を見るなり言い放った。
「まあな。ウルウル瞳の“バカ猫”とやり合った」
気恥ずかしさを押し殺し答えた。
「ふうーん。……それにしても今日は、怪我してる人の数が多いよね」
俺とあいつの闘いの結末は、別に言わないでもいいだろう。
あいつに取っちゃ、勝ち負けもなにも関係ないだろうから。……全ては始まりでしかないんだから……
「お早うシュウ、太助」
「お早う御座いますシュウさん、太助さん」
そこに真優とマリアも現れた。いつもと変わらない屈託ない笑みで。
俺達はしばし足を止める。そして合流すると並んで歩き出した。
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