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「誰?」
私はそう聞こうとした。
だが、
高い身長。
浅黒い肌。
黒髪。黒い瞳。
そんな男は一声叫ぶと
「七海ぃ!」
「きゃぁぁああ!」
私に飛び掛かって来た。
「よかった!
本当によかった!七海!」
「いゃぁああ!誰かぁあ!」
「七海!七海ぃ!」
その男は涙を流しながら
私を
自分の胸に押し付けて来た。
痛い。
すごく痛い。
しかし、男の大きな身体から
逃げる事等無理な話で、
私はひたすらもがいて
叫んだ。
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