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「いきてるの?ぼくのこえきこえる?」
その姿に似合う声で奴はそう言った。
僕はそっと腕を起こし、指先で奴を探した。
「よかった。ずっときになってたんだ」
『知ってたよ』心の中で応えた。
「なにがあったの?」
「ここへはどうやってきたの?」
「おなかはすいていない?」
「きれいなかみだね。だれにきってもらっているの?」
「サカナとニクどっちがすき?どっちもたべちゃったりする?」
「うちはどこなの?」
「パパとママは?」
「さむくない?」
「どこかいたむの?」
奴は、様々な数え切れないほどの質問を僕に投げかけた。
僕はやはり心の中で応えた。
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