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「笑花っ!」
「うぇ~ん…」
叶夢は笑花が砂場にいないのに気付き公園中を探し回っていた。
犬の鳴き声と子供の泣き声が聞こえ近寄ってみると笑花が仔犬を抱えて泣いていた。
叶夢は近くに落ちていた棒を手に取ると笑花の前に立ち塞がった。
「シッシッ!あっち行け!」
男の子だからといって怖くないわけはない。
どんなに生意気を言って大人ぶっていても叶夢はまだ6歳の子供。
でも6歳なりに初恋の相手を守ろうと必死に犬に立ち向かっていた。
「叶夢くん…怖いよぉぉ」
「だ、大丈夫だよっ!お、俺だって強いんだからっ!」
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