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千駿「明日香、どうした?」
明日香「まったく、どうして私はこんなのが…」
千駿「えっ?」
明日香「なんでもありません。
行きましょう、兄さん。朝食の準備が出来てます」
♪
明日香「では兄さん、私はここで。
またお昼に兄さんの教室に行きますから、待ってて下さいね」
千駿「ん、りょーかい。それじゃあな」
そう言って、下駄箱の前で明日香と別れようとすると…
?「や、千駿君おはよう」
不意に、右腕を柔らかいものが包んだ。
明日香「……………」
明日香がとても形容しがたい、非常に恐ろしい顔で、こちらを睨む。
正確には、俺の右腕にしがみついている少女を。
千駿「おはよう、綾音」
―天王寺綾音
このあたり一帯の大地主の娘で、幼なじみ。
ぱっと見は、いたって普通のこの少女は、ただ一カ所、人とは違う場所があった。
綾音「うん、今日も元気そうでなによりだ。
君に元気がないと、私も困る。そしておはよう、明日香君。朝からそんな顔をしてはいけないよ?せっかくの美人が台なしだ」
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