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「…孝海。」 「一緒に帰ろうっ?」 「まだ終わってない。」 冷たく返すと拗ねたような顔を する。 似合ってるから、やめて。 「あれ…新入生代表の佐伯君?」 「かっこかわいー…。」 女子の間がざわつく。 それに気付いた孝海は顔を あげて、にっこり笑う。 「佐伯 孝海です。 よろしくお願いします! 綾乃の幼なじみでーす。」 えぇ?!と驚きの声と私に 刺さる視線。 あぁ…だからこいつと同じ 学校は嫌だったのに。 しばらくして先生の話が 終わり、有紀と帰ろうとして 廊下に出る。 すると女子の塊。 …あぁ。 「有紀…早く行こっ…。」 こそこそと話しながら有紀に 言う、が。 「えっ?綾?」 普通に喋った有紀のせいで 台なしだ。 .
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