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「様はやめてくれよ、永倉君。せめて近藤と呼んでくれ」
照れ笑いをして、手を横にふっている近藤を見て永倉は語調を強めた。
「そうはいきません。自分は貴方に救われた身。呼び捨てなど、口が裂けてもできません」
「君はしっかりしてるよ。しかたがない、私が折れよう。それじゃ、"さん"付けで呼んでくれるかい?」
「しかしっ……」
近藤必殺無言圧力
「うっ…分かりました」
永倉の言葉を聞き、近藤は満足気に笑った。
「あと、歳と敬助にもさん付けで呼んであげてくれないかな。様付けで呼んだら私以上に嫌がるよ、あいつら」
「はい、そうさせていただきます」
二人は土方と山南の嫌がる顔を思い浮かべ、笑った。
……たたたたた…
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