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長身の野蛮人は近藤や永倉に気が付き、ニヤリと笑った。
「おうおう、アンタ達が此所のお偉いさんかい?」
「そうだ。君は…道場破りか何かかな?」
近藤は微動だにせず、言った。
「それはちとちげえよ。俺は、俺より強い奴を探してんだ。周りは弱っちい奴らばっかりだかんな」
「ほう、それで此所に辿り着いたのか。探してどうする?」
「答えは一つ!俺とさしで戦ってどっちが強えぇか決める」
自信満々で答えた野蛮人に近藤は目を丸くさせた。
「それだけかい?」
「ああ!」
これまた自信有りに言った野蛮人にぷっと笑いを噴出し、真剣な面持ちを台無しにした近藤。
「良いだろう、君の願いを叶えてあげよう。永倉君」
「はい」
「竹刀を二本用意してくれるかな」
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