海苔と畑

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「ところで踊りはどうじゃった?お師匠さんにはなれるん?」敦子は千寿にすがりつくように服の裾を揺すりながら聞いたり。 千寿は嫁入り修行にと母が行かせた民謡で踊りの先生に筋がええと言われ、当初は半年ばかりのお稽古期間を延長してもう一年近く続けていた。 「まだどうか分からんよ。それにお母ちゃんもそろそろ畑手伝えて言うとるし」 千寿は遠くで海苔を干している母の方をチラリと見やった。
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