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盆踊り
「こら!西瓜は中身を確認しろと言ったはずだよ!」敦子は孫の光を叱っていた。
「だってお店の人がいる前でポンポン叩けないよ~」光がすまなそうに言うと、
敦子は呆れた顔で
「本当にしょうのない子だね~そんなもん気にしてたら何にもできないよ~。」といった。
光は口を尖らせながら「だって恥ずかしいじゃん。」といった。
敦子は本当に呆れた様子で、
「恥ずかしいことないよ!馬鹿だね~この子はあんたのほうが恥ずかしいよ。」と叱った。
それから光の前に西瓜を突き出すと、
「ほら、もういいから台所に持っていって流しに置いてある盥の中に西瓜を入れておいで。氷を入れて水を張ってあるから、冷えた方が美味しいだろ」と言った。
光は西瓜を受け取ると口を尖らせながら、台所に持って行った。
敦子はそれをみながら「全くしょうのない買い物もロクにできないで先が思いやられるよ」と言うと
深くため息をついた。
店の入り口では赤い花の
模様が入った風鈴が
涼しげな音を立てていた。
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