片足のない骸

在りし日の記憶

「そりゃあ当たり前さ。あたしがこの店を何十年やってるか、この子が生まれるずっ～と前からやってるからね。お客さんに愛想を振り撒くなんて十年早いよ！」
「わはは敦子さんはまだまだ看板娘だね坊主も見習えよー」
大きな声の工員は光の頭を荒々しく撫でた。
光は馬鹿にされているようで少し気分が悪かった。