プロローグ

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「くそっ、何なんだよアイツは!」 今日はついていない。 朝から今に至るまで災難が続く。 全ての出来事に関連性はないが、 不幸が続いている事は事実だ。 「質問に答えてって言ったの、  逃げてとは言ってないわよ?」 「もう追い付いたのか…?」 全力で走った、体は限界だ それなのにアイツは 息切れもしてないだと? 「タバコの吸い過ぎよ?  今時格好よくもないのに」 「何なんだよおまえは!  女のくせに生意気な!!」 「男尊女卑?  時代は男女平等…」 「うるせぇっ!!」 彼女にフラれたのも、 今日の不幸の一つだった。 そんな日の終わり近くにこの女は 俺達のたまり場にやってきた。 最初は不幸が終わったと思った。 フラれた俺の前に、 セミロングでウェーブの掛かった 淡い金髪で、スタイルも抜群。 そんな上物がやってきたんだ。 こっちは男四人だから、 確実に捕らえられる。 はずだった…
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