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そして現在…
「ち、近づくな!」
落ちていた鉄パイプを
震える手で握り、突き付ける。
しかし、相手はお構いなしに
近づいてくる。
目を閉じているから盲目なのか?
追いかけてきたから違うか…
恐怖心がないのかコイツには?
「あら? 振らないの」
「なっ!?」
思考を巡らせている間に、
相手との距離は目と鼻の先までに
近づいていた。
「このっ!」
コレを振り上げて叩く、
それぐらいなら出来る距離だ。
「ひょいっと、えい」
鉄パイプは簡単に避けられ、
俺は手首を掴まれる。
そして間髪入れずに
肘を曲がらない方向に
殴り上げられた。
「うがぁっ!!」
バットで殴られたような痛みが
腕を襲う。
狙った場所も場所だが、
殴った威力は女のものとは
思えないほどだった。
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